実際に肩を動かしてみて

先日お話した肩関節の可動ポジションからの続きです。実際に動かしてみてどの角度、どの位置で痛みや違和感を感じるかなどで肩のどの筋肉に問題があるか絞り込む事が出来ます。今回は代表的な動き「外転挙上」での動作を見てみます。
今回は筋肉の機能的な観点から見ていきます。よく聞く五十肩などの肩関節固有の症状はこの筋機能不全が延長しておこる事が多いからです。

 

先ずは角度0°です。この時に前回話した外旋状態を作ってそのまま手を下におろします。

 

そのまま手を90°の角度まで挙げていきます。この間に挙がりにくい、痛みがあるなどは、棘上筋、三角筋、中僧帽筋、菱形筋などの機能問題が考えられます。

 

90°まで外転出来たら、手のひらを上に向けるように180°回転させます。正確には外転した状態での外旋動作になります。この動作を行う事によりこの先挙上しやすい状態になります。つまりこの動作が正確に出来ないとこれ以上腕をあげる事が困難になる事があります。
この動作で痛みや問題のある方は、棘下筋、中僧帽筋、三角筋、菱形筋などの機能問題が考えられます。

 

更に挙げていくとこのようになってきます。これで120°ほど上がってきています。
この動作に痛みや問題が出てきた場合には、上僧帽筋、三角筋などの機能問題が考えられてきます。
比較的この角度までなら問題なく出来る人が大半です。

 

そして最後が180°完全挙上状態になります。先ほどの120°~180°間が行きづらかったり、最後に痛みや違和感の出る方がよく見られます。
一番働いてほしい筋肉は「下僧帽筋」と呼ばれる筋肉で、完全挙上するために肩甲骨の下制運動を行い挙がりやすいようにしていきます。
つまりこの動作に問題がある人は下僧帽筋の機能問題がある事が考えられます。

いかがでしょうか?皆さんもこの一連の動きをやってみてください。正確にできれば問題ないですが、出来ない角度ややりづらい角度などある場合は動きの改善をしていく必要があります。酷い痛みや症状を出す前に改善をしていきましょう!