皆さんこんにちは。
本日はなかなか治りにくい肩の痛みについてお話しします。
先日当院にもその様な患者様がいらっしゃいました。
五十肩とは違い、腕がある一定の高さにきた時の痛み、腕が挙がりますが何だか挙がりにくい、引っかかりがあるなどのような症状です。
日常生活にはほとんど支障が出ないためそのままにしておく方も多いようです。
しかしこのような症状は放置しておくと、いずれ生活にも大変支障の出る「肩関節周囲炎」通称五十肩に直結する恐れがあります。
五十肩になると激しい痛み、通常の半分以下にしか腕も挙がらなくなるため治すのも大変です・・・
こうなる前に早めに治していきましょう!
この患者様は、職業配送業で全身の疲れから来る凝りの改善にここ一年ほど通われています。
2か月ほど前にお祭りでお神輿を担いでから左肩に不自然な痛みを感じています。
ちょうどこの2カ月ほど仕事も忙しくご来院出来なかった事もあり、肩の痛みはそのまま我慢していたようです。
肩と腕の稼働域ですが、前と横から腕を上げた際腕が耳につくのが正常な稼働域です。
この患者様の場合、前から腕を上げた際に痛み、横からは挙がりますが耳にはつかず、挙げているのが辛いそうです。
このような症状の方は多くいらっしゃいます。ご自身から申告がなくても肩の動きを調べた際症状が出る事がありますので、当院ではどの患者様にも肩の稼働域検査は行っています。
治療の方法ですが、当院の場合は肩の治療は一番最後に行います。
それは肩を治す前に治しておかなければならない個所があるからです。
それは背骨の中腹に位置する「胸椎」というところです。
胸椎は12個の椎骨で形成されており、上から1個目から7個目が肩関節の動きに大きく関係してきます。
背骨は横から見るとS字のカーブ状に湾曲しています。
この湾曲のバランスが肩にも影響を及ぼしていきます。
皆さんちょっと試していただきたいのですが、背中を丸めた状態で腕を挙げてみてくだい。
腕は挙がりにくくなります。
逆に胸をそらすようにして腕を挙げてみてください。
腕は挙がりやすくなります。
今の背中を丸めたり、胸をそらすのは胸椎の動きです。
少し姿勢を変えるだけでこれだけ肩の動きが変わります。
これは後ろから姿勢を見たとき、ちょうど左右の肩甲骨の間に位置するのが胸椎で、特に肩甲骨と同じ高さに位置するのが1個目から7個目の胸椎です。
話が戻りますが先ほど肩よりも先に治しておきたい個所がこの胸椎です。
胸椎を治して肩の動きが改善できれば肩の治療は必要ありません。
肩の動きをちゃんと治しておきたいのであれば、この胸椎の治療は必ず必要になります。
この患者様は胸椎の矯正を施した後、肩の動きは問題なく改善され「すげぇ~!」と何度も腕を挙げながら喜んでおられました。
またこの患者様よりも肩の痛みが大きい場合、肩の動きがもっと悪い場合、無理に肩の治療をしようとしてもかえって逆効果です。
まずは患者様の身体に無理のない個所から治療していき、徐々に肩の治療に入っていくのが最善かと思われます。
このような肩の症状に覚えのある方いらっしゃいませんか?
いらっしゃいましたら是非胸椎の治療にいらしてください。